七神〜私と君で咲かす花〜
相変わらず、わーわー、と騒ぎながら走り回っているばかり。
私はホッ、とため息をついた。
―しかし、安心したのもつかの間。
「……るせーな…」
「っ!!?」
私のものではない声。
私は、この時初めて、屋上にいるのは自分だけではないことに気付いた。
その声は校庭からではなく、もっと近いところから聞こえた。
バカな事をした私に呆れているかのように。
低めの、聞き覚えのある声。
その声の主は…
「月神…?」
私は後ろに振り返った。
すると、少し離れた所から、呆れた目で私を見下ろす月神。
月神は屋上の出入口の上の、高い位置にあるちょっとしたスペースに登って、そこから足を垂らしていた。
「ったく、人がのんびり昼寝してたら…」
頭をかきながら、ハァ、と月神がため息混じりに言う。
え…ちょっと待って…。