七神〜私と君で咲かす花〜
その声はとても苦しそうで。
これ全部、誰かの仕業なの……!?
誰か、この悪霊達を操っているの!?
信じられなかった。
「誰かって……誰?」
「知っていたら苦労はしない」
ごもっともの答えだが、信じたくなかった。
さっきから、“どうして?”という答えが出ない問いが脳内をよぎる。
そんな時、思い出したのは颯の言葉。
『お前は命を狙われることになる』
「もう……狙われてる……?」
極小さな呟きだったが、サクには聞こえたらしく、「そういうことだな」と返事が返ってきた。
「とりあえず、この悪霊共を退治していくしかあるまい」
「ハハ……軽く言わないでよ。ひとりでこの量を?」
無理やり笑ってみるが、顔が引きつるだけで全く笑えない。
こんなときに颯たちが入ればな……。
ひとりで帰ろうとしたことに後悔すら覚えた。