七神〜私と君で咲かす花〜



「いい加減にしろよ……?」



千尋も怒ったような、とても低い声になった。



こんな口調の千尋は初めてで、私もゾクッと肩を震わせた。



「何だと?」



「お前、この癖何回やってきた?」



「……」



「誰かが危ない目に遭う度こうやって木刀を振り続ける。お前何がしたいわけ?」



「……別に」



「分かってんのか? ……何か遭ってからじゃ遅いんだよ!!」



千尋の怒鳴り声がして、慌てて頭上にあった格子窓から道場を覗くと、颯が胸ぐらを掴まれていて。



「ちょ……」



思わず声に出してしまい、しまったとばかりに口を塞いでふたりを見る。



どうやら気づいていないようで、彼らは話を続けた。



「琥珀のことだって、あいつが命狙われてるってことは俺らが一番知ってる。なのに何でひとりにした!?予測ぐらいできただろ!!」



「……」



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