七神〜私と君で咲かす花〜
「千尋の言う通りなんだ。琥珀をひとりにしちゃいけないってわかってたんだ……」
「颯……」
俯く颯に、何も言えない。
辛そうな颯の表情に、見てるこっちまで辛くなった。
「……琥珀がいない時、千尋とふたりで七神について調べた。そしたら、七神の力の仕組みが分かったんだ」
「仕組み……?」
聞き返すと颯は頷いた。
「七神の力は、それぞれの石で繋がってた。そして、その力の中心にあるのが、琥珀のその石だったんだ」
「!!!」
「……何でお前の命や耳飾りが狙われたかよくわかったよ。中心奪えば、俺らなんてすぐ潰せるもんな」
「ハハハ…」と脱力したように颯が笑った。
そっか………
だから千尋はあんなに颯を責めて……
妖化や未琴は私を狙ったんだ。
だから、私だけなんだ。
手に力が入り、震える。