七神〜私と君で咲かす花〜



颯が呆れた目で私を見る。



気づけば、颯の肩には、彼の遣いであるアオが乗っていた。



いつの間にか、私の足元にもサクがいて。



皆、由紀乃が私達の仲間だということがわかり、出てきたらしい。



普通の人間にサク達は見えないから隠れなくてもいいんだけどね。



「それに、この子もう遣いと契約してるみたいよ」



「「え!!?」」



私達は目一杯、目を見開いた。



一斉に由紀乃に視線が集中する。



でも、本人は首を傾げるばかりで。



「由紀乃……武器とか…出せる?」



恐る恐る訊いてみると、「これのこと?」と私達がいつもするように、石を弾いた。



「っ!!!」



出てきた物を見て、私は更に目を見開く。



出てきたのは、刀かと思いきや、大きな弓だったのだ。



「弓矢か。珍しいな」



「そうだね」



千尋や颯が口々に言う。



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