七神〜私と君で咲かす花〜
「琥珀!大丈夫!?」
心配そうに顔を除き込んできた由紀乃。
私は彼女に「大丈夫、大丈夫」とへっちゃらな顔をしてみせた。
「ごめんねっ。この子、リオって言うんだけど……すごいやんちゃで…」
「“この子”って言うな!!」
リオが由紀乃を思い切り睨む。
どうして遣い達はこうも“この子”って呼ばれるのを嫌うかな……。
「リオは何の動物なの?」
「ホワイトタイガーだよ」
「えっ!?虎!?」
目をまん丸にしながら、再びリオに視線を移す。
確かに、白い毛に混ざった黒い毛は、シマシマの模様を描いていて。
「本当に虎なんだー…」
こんなに可愛い虎は見たことがなく、まじまじとリオを見ていたら、「引っ掻くぞ」と睨みながら爪を出される。
その睨みに一歩下がると、代わりにサクが私の前に出た。
「久しいな、雪那」