七神〜私と君で咲かす花〜
「雪那、お前どれだけ自分の名前が嫌いなんだよ!」
ハハハ、と笑いこけるアオ。
リオは「うるせー!」と言いながら、頬を膨らます。
図星なのか。
そんなリオを見て、私達も笑った。
ここで、あることに気づく。
「でも、だったら由紀乃はどうやってリオの力を使ってたの?」
これまでの修行でわかったこと。
遣いの力を使うには呪文が必要で、その呪文を唱えるには、遣いの名前を知っておく必要がある。
私も、実戦でサクを使ったことは無いけど。
この質問に、由紀乃は首を傾げた。
「リオの力?使ったことないよ?」
「え?」
使ったことない……?
「じゃあ、妖化達との戦いをどうやって……?」
「戦い……?妖化?」
更に首を傾げる由紀乃。
また、皆が目を丸くする。