七神〜私と君で咲かす花〜
「うん。その月神のドヤ顔が無ければもっと最高になってた」
「てめっ…」
「…ははっ」
自然と笑みがこぼれた。
私はふと思った。
良いものって、もしかすると…
「もしかして、この景色を見せるために、私を呼び出したとか?」
私が訊くと、月神は少し照れくさそうにしながら口を開いた。
「まあ…な。お前がいつも屋上から眺めてるの、見えてたから…」
見えてた…?
「えっ!? じゃあ月神、いつもここに…!?」
「俺がここへ来るのは時々だ。校庭から見えてたんだよ」
「そ、そう…」
ホッと、ため息をつく。
よかった…日頃の愚痴を聞かれていなくて。
「どうかしたか?」
「いや、なんでもない…」
「んじゃ、お前が俺に聞きたいことって?」
「うん…」
月神が真っ直ぐこちらを見つめてくる。