七神〜私と君で咲かす花〜
何を戸惑っているんだ?
聞かなければ、この胸のもやもやは収まらない。
「月神、私…」
続きを言おうとしたその時だった。
ドカーン!!!!
「「!!?」」
町に響く、爆発音。
私と月神は、反射的にその音がした方向を見た。
「何……あれ……っ!?」
私は言葉を失った。
私達が見つめる先にいたのは………………
二階建ての民家の高さを裕に超える、巨大な化け物。
異様な緑色の肌に、赤い3つの目が光る白いお面、地面につくほどに長い髪。
しっかりと手足あるその不気味な化け物は、ズシン、ズシンと音をたてながら、何かを探すかのようにさ迷い歩いていた。
しかし、気がかりな事がひとつ。
皆には…見えていないの?
ふとそう思った。
あんなものがあっても、女子の悲鳴すら聞こえない。