七神〜私と君で咲かす花〜
自分の部屋、リビング、和室。
記憶をたどり、至るところを探す。
しかし、家中を探してもイヤリングは見つからない。
そうとなると…。
「ちょっと学校行ってくるー!」
邪魔になりそうな髪を、高い位置で結び、
ショートパンツとタンクトップの組み合わせに、
薄いパーカーを羽織り、私は家を飛び出した。
外は、綺麗な満月。
月明かりに照らされた道を、学校に向かって走る。
学校に着くと、正門を飛び越えて校内へと入った。
しかし、校舎はすべての入口に鍵が掛かってあったため、校舎の中は諦めて、屋上を探すことにした。
外にある非常階段を登り、屋上へ向かう。
階段を登り終えて、屋上に入ると、そこに、小さい何かがキラキラと輝いていた。
近づいて確かめると、それは、月明かりを受けて光る自分のイヤリング。