七神〜私と君で咲かす花〜



「待て、コラ!!」



グッと肩を思い切り掴まれる。



「痛っ…!」



「タイマンで勝負しろや」



「は!?」



「喧嘩じゃねーぞ。バスケでやるんだよ。俺とお前でどっちが先に点を入れるか競う。敗けた奴は…土下座だ!!」



小田の声が体育館に響き渡る。



さっきまで騒いでいた生徒達も一瞬にして口を閉じた。



しばらく沈黙が続く。



今度は私から口を開いた。



「…やらないよ?」



「何だと?」



私の言葉に敏感に反応する小田。



「土下座だなんて。くだらない」



私は冷静にとらえる。



そうだ。



たかがこんなことに土下座なんてするもんじゃない。



しかし、この冷静さは奴の次の一言で打ち消された。



「……逃げるのかよ、情けねーな」



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