七神〜私と君で咲かす花〜
月神、今、何て言った?
耳飾り?
「耳飾り…が、どうかした?」
「…単刀直入に言う。お前、その耳飾り、どこで手に入れた?」
私は首を傾げる。
どこって…
「お母さんの形見だけど?」
「そうか」
そう言った後、黙り込む月神。
何故黙る…?
少し沈黙が続いた後、月神が再び口を開いた。
「あのな、それは―…」
「颯ー!!」
「「!!?」」
月神の話は、誰かの声によって途絶えた。
その声は、私は初めて聞く声で。
私は、声のした方を見る。
しかし。
「えっ?」
向いた方向にいるのは、青い毛の色した不思議な猫だけ。
まさか、ね。
自分を落ち着かせようと、胸を撫で下ろす。
うん、そんな訳無い。
まさか、そんな―…
「颯、コイツ誰?」