七神〜私と君で咲かす花〜



「ひっ!」



思わず声を上げた。



この目で、はっきり見てしまった…!!



ね、猫が話す姿を…!!



「何コイツ? 失礼な奴だな」



「な、何よ!!猫が話すところ見て、悲鳴上げない女子がいるもんですか!」



「この世界では俺みたいな特別な猫は喋れるんだよ。知らないのかよ、ダッサ!」



「この世界にはついさっき初めて来たんです!知るわけないでしょ!」



………ていうか。



「私、何猫と普通に会話してんのおぉぉぉお!?」



再びパニック。



「いちいちリアクションでけぇよ」



呆れる月神。



「だーかーら、コイツ誰なわけ? 颯」



丸い手で私を指しながら、猫が月神に問う。



「何故かこっちの世界に迷い込んだ俺の同級生」



月神はそう答えた。



すると猫は、ふーんと言いながら、私を細目でじっと見る。



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