七神〜私と君で咲かす花〜



「あ、自己紹介するわ。俺、南雲千尋ね、“千尋”でいいよ。一応、“楓真”の一員」



「ふうま?」



私が聞き返すと、彼ではなく、月神が説明してくれた。



「“楓真”ってのは、組織の名前。ここにはふたつの組織があってな。さっき話した“力”を持っている奴は“楓真”、それ以外の奴らは“紳衛隊”っていう組織に分かれることになってる」



じゃあこの人、楓真ってことは…



千尋をじっと見つめていたら、私に気付いた千尋は、ニコッと笑い、耳飾りを見せた。



「耳飾り!緑だ!」



「ピンポン♪この耳飾りは、七紳の証だからね」



ん…?



“七紳”って?



私は月神をジロッと見た。



彼は私と目を合わせようとせず、ただただそっぽを向いている。



まだ、何か知ってるな…?



「月神ー」



「何?」



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