七神〜私と君で咲かす花〜
「石盛高校1年、佐野宮琥珀」
私が言うと、千尋はニッコリと子供のように笑った。
「そっか。じゃあ琥珀、俺と付き合おうよ」
「……は!!?」
千尋の口から出た、とんでもない言葉。
私は、思わず呆気にとられてしまう。
いやいやいや。
私、貴方と出会って1時間も経ってないよ!?
「あの……、千尋?」
「ん?」
「この状況から、何でそんな言葉が出るの?」
私が訊くと、千尋は表情を変えず、笑顔のまま答えた。
「だって、彼氏欲しいんでしょ?」
平然と答える千尋。
いや、だからってこんな簡単に……
そりゃあ、「彼氏欲しい」って言ったのは私だけどさ。
「こういうのは、ちゃんと考えて言った方がいいと思うよ」
「えー? なんでー?」
千尋が不満そうに言った。
いやいや、わかるでしょ。