七神〜私と君で咲かす花〜
ツッコみたくなる気持ちを押さえて、話を続ける。
「だって、お互いのこと、何も知らないじゃん? だからさ、友達からでもいいんじゃない?」
「ね?」と、笑いかけるように千尋に言った。
すると千尋は、ますます不満顔。
…てか、なにこの幼児をあやすような対応は!
「千尋。からかうのもそれくらいにしとけって」
「へ?」
あぐらをかいた月神が呆れて言った。
それにまぬけな声で反応した私。
“からかう”…?
千尋を方を見ると、彼は、「バレたかー」と笑っている。
一気に顔が熱くなっていくのがわかった。
は、はめられた……!
あああああああ゛!!
私、完全に本気にしてた…!!
力なく倒れ込む。
「琥珀!どうだった?俺の熱演!ってあれ?顔赤いよ?」
「熱でもある?」と訊いてくる千尋を思い切り睨み、そして頭を思い切り叩いた。