七神〜私と君で咲かす花〜
そこから、つうっと真っ赤な血が一筋に頬を伝った。
「っ…」
避けきれなかったか……。
戦いの最中に、別のことを考えていたことを反省した。
手の甲で血を拭き、気持ちを切り換える。
そうだ……今は、目の前の敵に集中しろ……!!!
一度目を閉じ、妖化へと視線を移した。
「……フッ…目の色が変わったな…」
妖化がニタリと笑う。
それにつられるように、自分も口角を上げた。
「おかげさまで!!」
俺は刀を勢いよく振り下ろした。
それからしばらく、刀と妖化の鎌の競り合いが続く。
キンッ、キンッと、木々の間に響く金属音。
妖化もやっと堪えてきたみたいで、肩で呼吸をしているようだった。
しかし、体力を消耗させたのは妖化だけではなくて。
「…ハァ……ハァ…」