七神〜私と君で咲かす花〜
気づけば、俺の身体には、いくつもの切り傷。
体力の消耗で、避けきれない攻撃が増えたんだ。
どうするかな……。
頭の中で必死に考えた。
あっちが体力を消耗すればするほど、俺自身の体力も減ることになる。
俺が押されている状況にはかわりない。
何か、この状況を一転させることができたら……。
「颯!!」
頭の上から声がした。
「!! 千尋…!」
千尋は走ってきた塀から飛び降り、砂ぼこりを出しながら、地面に着地した。
「ケホッ……砂撒き散らすなよ」
咳をしながらも文句を言うと、千尋は「悪ィ、悪ィ」と言いながら頭をかく。
しかし、余裕そうに笑う千尋も、走ってきたせいか、少し息が上がっていた。
「予想以上に押されてるみたいだな?」
「うるせーっ。お前こそ、随分と遅かったじゃねーか」