七神〜私と君で咲かす花〜
私が、私自身が皆を傷つけるかもしれない。
「……やっぱり、いらない」
「……」
私の言葉に、桜美夜行は黙った。
しかし、また口を開いた。
「逃げるのか?」
「っ!!?」
彼女の言葉は、私の胸の奥底まで響いてきた。
それと同時に、頭に血が上る。
「別に、逃げてる訳じゃ…!!」
「いいや、逃げている」
「なっ!?」
目をそらして言う私の意見を、桜美夜行は堂々と遮った。
ますます血が上っていき、ついつい大声を出してしまった。
「逃げてないって言ってるでしょ!? 私がこれを持つことで、月神たちが怪我をしてしまうのなら、持たないほうがいいに決まってる!!」
「それを“逃げている”って言うんだ!!!」
「…っ」
桜美夜行の怒鳴りに驚いてしまい、返す言葉に詰まる。