七神〜私と君で咲かす花〜
「もう、いろんな人の、辛そうな顔を見ないで済む?」
この問いには、彼女は“もちろん”と答えてはくれなかった。
少し黙って、言った。
「………琥珀次第だ」
「……」
自分次第――。
この言葉が、私の心に火をつけた。
ガチャリと、差し出された刀を掴む。
私の決心を悟ったのか、桜美夜行は私を見ながら目を輝かせている。
「契約……するか?」
初めて、桜美夜行から“契約”という単語を聞いた。
変なの。
これが契約だなんて、あんた、言ってなかったじゃない。
契約ってことは、どうせ何かが付き物だ。
そんなことを考えながらも、契約について、詳しく聞こうとはしなかった。
「…契約、しようじゃない!!」
次の瞬間、周りを、目映い光が包む。
もう、足手まといは嫌だ。
役に立ちたい。
一緒に戦って、護りたい、皆を―――。