七神〜私と君で咲かす花〜
それに対して、千尋も口角を上げながら妖化を見た。
それからしばらく、攻めては跳ね返されるの繰り返しだった。
真っ暗な中、赤い火花が空中を飛び交う。
だんだん、息も上がってきた。
「うあっ!!」
またもや、はね除けられた私は、体を上手くコントロールし、スタッと地面に脚をつく。
……あれ?
意外にも、それほど遠くに跳ばされていないことに気付いた。
最初に跳ばされた距離の2分の1くらいしかない。
驚いて、妖化の方に視線を移すと、妖化は私達よりも激しく肩で息をしているように見える。
そっか。
妖化も体力を消耗するんだ――!!
「琥珀」
私と同じように、攻撃を跳ね返されてしまった千尋が、私の隣に着地した。
「妖化が弱ってきてるの、分かる?」
黙って頷いた。