ヘタレぼりゅーしょん
2
「由紀、さっさといくよ!」
「ちょ、咲良、うまく歩けない」
10年ぶりぐらいに着る浴衣に草履。カランコロン鳴って歩きにくいけど、なんだかこそばゆい。
「見違えるよ。めっちゃ女っぽくなった。私のメイクがうまいからかしら」
わざとらしくフフフとえくぼを作って笑う咲良なんか、スッピンでも可愛いから余計色っぽい。
色素の薄い天然でウェーブのかかった髪を、ゆるくアップしているのでうなじのあたりがすごくセクシーだ。
それに比べ私は、咲良姉の紺色の大人っぽい浴衣がまったく似合わない。
髪の長さも中途半端だから、アップもできなかったし。
神様って不公平・・・
「なにじろじろ見てんのよ。あ、陽たちもう着いたってさ。急ご」
ただでさえうまく歩けないのに、急ぐとなるとすぐに息が上がる。
それに加えて期待と不安で心臓が無駄にドキドキしてるから、着いたときにはもうへろへろだった。
「よッ!咲良・・・むっちゃ可愛いやん・・・」
川瀬君は咲良をポーッと見つめている。私ともう一人の存在なんかすっかり忘れちゃってるんだろうな・・・
「ちょ、咲良、うまく歩けない」
10年ぶりぐらいに着る浴衣に草履。カランコロン鳴って歩きにくいけど、なんだかこそばゆい。
「見違えるよ。めっちゃ女っぽくなった。私のメイクがうまいからかしら」
わざとらしくフフフとえくぼを作って笑う咲良なんか、スッピンでも可愛いから余計色っぽい。
色素の薄い天然でウェーブのかかった髪を、ゆるくアップしているのでうなじのあたりがすごくセクシーだ。
それに比べ私は、咲良姉の紺色の大人っぽい浴衣がまったく似合わない。
髪の長さも中途半端だから、アップもできなかったし。
神様って不公平・・・
「なにじろじろ見てんのよ。あ、陽たちもう着いたってさ。急ご」
ただでさえうまく歩けないのに、急ぐとなるとすぐに息が上がる。
それに加えて期待と不安で心臓が無駄にドキドキしてるから、着いたときにはもうへろへろだった。
「よッ!咲良・・・むっちゃ可愛いやん・・・」
川瀬君は咲良をポーッと見つめている。私ともう一人の存在なんかすっかり忘れちゃってるんだろうな・・・