Place of the fate〜運命の場所〜
「さーきっ。さっき何見てたのー?」
休み時間に入るとすぐさまあたしの席に駆けつけてくる、小林梨花(コバヤシリンカ)。
中学からの友達で、無駄にテンション高い。
だけど、友達思いのすごくいい子。
「外。うるさかったから見てたんだけど、やめとけば良かった」
あたしがそういうと梨花は、なーんだ、と言って前の席に座った。
「聖(ヒジリ)さん見てると思ったのに」
「聖さん?誰、それ?」
すると梨花は工事現場を指差した。
「あそこにいる荷物運んでる人!!みんな狙ってるんだよ~」
梨花が指差す方向には、茶髪で、少し細身の男の姿が。
「ふーん」
頬づえを付きながらそういうと、
「え?興味ないの?」
と梨花が言った。