Place of the fate〜運命の場所〜

朝。




決まって同じ道のりで、学校へと自転車を走らせる。




そして、大きな下り坂に差し掛かったとき、あたしは大きく口を開いて─────・・・




「ラーララ、ラララ、フンフフーン♪」




大きな声で、歌をうたう。




もちろん、周りに誰もいないことを確認してから。




あたしは小さい頃から歌うことが大好きで、時間があれば歌っていた。




だから、この下り坂で歌うことも毎朝の日課となっている。




あたしの通学路は比較的人通りの少ない道だから、大きな声で歌っても誰かに聞かれることはない。




・・・・・と、思っていたのに。






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