Place of the fate〜運命の場所〜
「『君、いっつも大きな声で歌ってるよね』って」
「・・・・・」
「それでね、あたし、」
「歌菜、」
「名前聞かれたんだけどもう無我夢中で、」
「歌菜待って。トイレで用足してる時くらいは黙ってて」
トイレの個室の中から、芽衣が言った。
その言葉にハッとして周りを見渡せば、あたしたちを見てクスクス笑う他の女子生徒達。
「あ、あははは~・・・・・。あたし外で待っとくね」
周りの視線に耐え切れず、小声で芽衣にそう言って外にでる。
ちょっと話すのに夢中になりすぎちゃったな。