My life is going on
1.この愛の行く末
“これでもまだ人生は続くのか…”
本気でそう思った。
今日はいつもよりも薄暗い。きっと雨だろう。
“彼、好きだったなぁ…雨。”
―彼を想った。
「18番。」
この担当さんの声が、私を現実に引き戻す…。
「はい…」
そのとき私は、声に出せていたのだろうか。
それとも、ただこころの中でつぶやいただけだったのだろうか。
鉄格子の小窓へ近づいた。
「これ、こないだ18番が注文した下着。間違いなかったらここに指印ね。」
“こんな下着は小学生以来だ。
色気のかけらもない…。”
そんなことを思いながら、
左の人差し指に黒の印肉をつけ、押印した。
私の人差し指に残った黒―
担当さんから手渡されたハンカチで、強い力で何度もぬぐった。
「それじゃ、荷物に入れておくから。」
ガチャンと音をたてて、小窓が閉められた。
本気でそう思った。
今日はいつもよりも薄暗い。きっと雨だろう。
“彼、好きだったなぁ…雨。”
―彼を想った。
「18番。」
この担当さんの声が、私を現実に引き戻す…。
「はい…」
そのとき私は、声に出せていたのだろうか。
それとも、ただこころの中でつぶやいただけだったのだろうか。
鉄格子の小窓へ近づいた。
「これ、こないだ18番が注文した下着。間違いなかったらここに指印ね。」
“こんな下着は小学生以来だ。
色気のかけらもない…。”
そんなことを思いながら、
左の人差し指に黒の印肉をつけ、押印した。
私の人差し指に残った黒―
担当さんから手渡されたハンカチで、強い力で何度もぬぐった。
「それじゃ、荷物に入れておくから。」
ガチャンと音をたてて、小窓が閉められた。