Always
父親と一緒にリビングに顔を出すと、
「モエチャン、おかえりなさい!」

キッチンにいたエリーさんが迎えてくれた。

「今、慶太郎くんを呼んでくるから」

父親はボストンバックを置くと、リビングを出た。

「モエチャン、寒かったでしょ」

エリーさんがキッチンから出てくると、私に歩み寄った。

「エリーさん、あの…これ」

私はドレスが入った紙袋をエリーさんの前に差し出した。

「まあ、わざわざありがとうございます」

エリーさんは紙袋を受け取った。

「おう、姉貴」

慶太郎くんと父親が一緒にリビングに入ってきた。
< 110 / 303 >

この作品をシェア

pagetop