Always
雨で濡れた窓から見えたのは、いかがわしいピンクのネオン。

それだけで、僕らがここについたことを理解した。

“今ならまだ引き返せる!”

頭の中で、“僕”が強く言う。

そう、今なら引き返せる。

今なら、まだ間に合う。

ジョーダンだって言って笑えば、教え子である彼女と一線を越えなくて済む。

だけど、また頭の中で“僕”が言う。

“このまま犯してしまえ”

躰の関係を結べばいい。

彼女を一生自分の奴隷にすればいい。

欲を吐くための、奴隷にしてしまえ。

そんなことを思っている自分を、お酒のせいにすればどれだけ楽なことだろうか?
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