Always
「この前のパーティーで一緒にきた…芹沢さん、だっけか?

彼女とは…」

「彼女とは何でもありません!」

何かを言う慎吾兄さんのをさえぎるように、僕は答えた。

怒ったような、強い口調で答えたのが悪かった。

シン…と、それまで賑やかだった食卓は水を打ったように静かになった。

チクリと、僕の胸が痛くなる。

仕方ない。

めちゃくちゃにした僕が悪いんだから、胸が痛くなっても仕方がない。

僕は椅子から立つと、逃げるように食卓を飛び出した。

「おい、風吾!」

父親の声が聞こえたけど、僕は無視して自分の部屋へ駆け込んだ。
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