Always
彼女の背中に両手を回し、目を閉じる。

浅い口づけを、徐々に…深いものへと変えて行く。

もっと、深く。

さらに、深く。

彼女の全てを貪りつくすように。

彼女の全てをしゃぶりつくすように。

深く、深く…もう、お互い溶けてなくなってしまえばいいほどに。

「――んっ…」

彼女をベッドに、押し倒した。

雨はまだ降っている。

灯りが1つもついていない部屋にこもっているのは、重なる僕らの吐息。

1度、唇を離す。

お互いの唇から、銀色の糸が引いた。
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