Always
幸せがさらに増したって言うのだろうか?

特別になったと言うか、離れていた分の距離が近くなったって言うか…。

とにかく、好きな人から名前を呼ばれると言うことはそんな感じなんだと思った。

「――私も、先生のことを名前で呼んでいいですか?」

私は言った。

「もちろん、先生と2人きりの時だけですけど…いいですか?」

つけくわえるようにそう言った私に、
「どうぞ、何度でも」

先生は微笑みながら言った。

彼の笑みに、私はまた幸せを感じる。

同時に、彼との距離をまた近くに感じた。

2つの幸せを同時に感じながら、
「風吾さん」

私は先生――風吾さんを呼んだ。
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