Always
僕は酔っ払いのようにフラフラしている足で、ベッドに倒れた。

「萌さん…」

震える唇で彼女の名前を呟いたとたん、また涙がこぼれた。

もう終わってしまうのだろうか?

長い時間悩んで、雨の中で思いを伝えて、結ばれた。

他愛もない会話をしながらコーヒーを飲んで、デートして、一緒にご飯も食べて…。

全ては、僕の夢だったのだろうか?

…ううん、違う。

全て本当にあって、体験した出来事だった。

一生の思い出にしたいくらいの、幸せな出来事だった。

終わらせたくない…。

萌さんと、終わらせたくない…。

だんだんと重くなってくるまぶたに逆らうことができなくて、僕は目を閉じた。
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