Always
研究室にいても、風吾さんは仕事以外で私に話しかけてこなくなった。

風吾さんは忙しいんだと、言い聞かせた。

忙しいから、風吾さんは私とご飯を食べてくれないし、話しかけてくれない。

何度も、言い聞かせた。

…ううん、違う。

本当は、私が逃げているだけ。

風吾さんに嫌われたと思いたくないから、逃げているだけ。

本当は、私から風吾さんに話しかければいい。

ちゃんと訳を言えば、風吾さんはわかってくれる。

なのに…それができない。

当たり前のことなのに、できない。

私が怖がって、逃げているから。
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