Always
お肉のコーナーで豚コマ肉をカゴに入れると、早足でレジへ向かった。

会計を済ませると、スーパーから立ち去った。

「――最悪…」

歩きながら、呟いた。

阿久津くんのせいで風吾さんとの関係がめちゃくちゃになったのは事実だけど、それを怒りに任せて本人にぶつけてしまった自分に嫌気がした。

これじゃあ、ただの八つ当たりだ。

私の性格も、風吾さんとの関係がめちゃくちゃになってしまった理由の1つだ。

風吾さんに嫌われたと思うくらいだったら、彼にちゃんと訳を話せばよかったのだ。

後のことを考えているくらいなら、最初から風吾さんに説明すればよかったのだ。

でも私は、どうしたのだろう?

勝手に嫌われたと思って、口に出したくないから黙っていた。
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