Always
私は首を横に振って、
「もう、いいよ…。

そんなの、もう終わったことでしょう?

私、今すごく幸せだよ?

お父さんがエリーさんと出会って、結婚して、慶太郎くんって言う弟もできたから、幸せなの…。

だから、もう…自分を責めるのはやめて」

父親を慰めた。

父親は首を縦に振りながら、ティッシュで涙をぬぐった。

「――萌…」

父親が私の名前を呼んだので、
「何?」

私は答えた。

「――萌は…萌は間違っても、愛している人の手を離すんじゃないぞ」
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