Always
その瞬間、風吾さんの顔が頭の中に浮かんだ。

私の好きな人。

私の大事な人。

私の最愛の人。

もう1度、風吾さんと手を繋ごう。

今度は離さないように、大切に、しっかりと手を繋ごう。

「うん…!

約束するね…!」

震える声で答え、首を縦に振った私に、父親は微笑んだ。

ちゃんと風吾さんと向きあって、手を繋ごう。

そして、今まで私を育ててくれた父親に、私を実の娘のように愛してくれたエリーさんに、慶太郎くんに。

風吾さんのことを話して、風吾さんを紹介しよう。
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