Always
「終わりにしたくないんです…。

萌さんのことが好きだから、あきらめたくないんです…。

あなたと手を繋いでいたいから、終わりにしたくないんです…」

「――ッ…」

萌さんが、目を伏せた。

「未練がましいのは、もちろんわかっています…。

でも…それでも僕は、あなたと一緒にいたいんです。

あなたと一緒にいて、一緒にご飯を食べて、一緒の時間を分かちあいたいんです」

「――風吾さん…」

萌さんの目があがった。

彼女の目は、潤んでいた。
< 284 / 303 >

この作品をシェア

pagetop