Always
芹沢さんから目をそらすように、僕はもう1度窓に視線を向けた。

窓に冴えない自分の姿が映る。

…髪伸びてきたな。

当たり前だ。

3ヶ月経っているから伸びるのは当たり前だ。

今度の日曜日、床屋に行こう。

そんなことを思いながら、
「そろそろ休憩にしませんか?」

僕は言った。

それから芹沢さんに視線を向けると、彼女が僕を見ていた。

「キリがいいところでいいですから、休憩にしましょう」

つけくわえるように言った僕に、
「あ、はい…」

芹沢さんは首を縦に振ってうなずいた。
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