Always
「萌のことが邪魔だなんて1度も思ったことないよ!

彼女――エリーさんって言うんだけど、彼女も萌のことを歓迎しているんだ」

「エリー…さん…?」

日本人の名前ではないことは確かだ。

「アメリカ人なんだ」

「あ…!?」

開いた口がふさがらないとは、まさにこう言うことなのかも知れない。

「さっきも言った通り、エリーさんも萌のことを歓迎しているんだ。

かわいい娘ができるなんて嬉しいって、喜んでる。

慶太郎にもお姉ちゃんができるのねって、歓迎してるんだ」

今出てきた“慶太郎”と言う名前は、エリーさんが1人で育てている息子の名前なんだと思った。

「そうなんだ。

私、弟ができるんだね」

そう言った私に、
「慶太郎くんは萌と7つ下の小学4年生なんだって」

父親が返した。
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