Always
顔あわせの場所はホテルのレストランだった。

お気に入りのワンピースを着て、レストランに顔を出した。

スーツ姿の父親とブロンドヘアーがよく似合う美しい女性――彼女がエリーさんなんだと思った。

彼女の隣にいる小さな男の子は、息子の慶太郎くんのようだ。

エリーさんは笑顔で楽しそうに父親と談笑をしている。

時々慶太郎くんにも笑顔で話しかけていて…エリーさんのことを一目で苦手な人だと、思った。

明るくて、笑顔で…暗い性格の私とは大違いだ。

ひまわりのような人だと、私は思った。

エリーさんはその場に咲いているだけでも明るくなって、誰からでも好かれるひまわりのような人。

反対に私は、その場に咲いているだけでも嫌われる彼岸花。

この人が、私のお母さんになる人なんだ…。

すぐに縁を切ることができるクラスメイトとは違い、母娘は絶対に縁を切ることができない。

離婚でもしない限り、嫌でもずっと顔をあわせることになる。
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