Always
「タカチャン、私嬉しいです!

こんなかわいい女の子が私の娘さんになるなんて、私感激です!」

観察するように私を見つめた後、父親に向かって嬉しそうにエリーさんが言った。

父親のことを“タカチャン”って呼んでるんだ…。

エリーさんの底抜けの明るさとフレンドリーなその性格に、私は改めて苦手意識を感じた。

「慶太郎、お姉ちゃんですよ!」

エリーさんがポンと私の背中を押して慶太郎くんの前に出した。

「――あ、えっと…」

いきなり慶太郎くんの前に出され戸惑っている私に、
「九原慶太郎(クハラケイタロウ)です」

慶太郎くんが自分の名前を言った。

「…芹沢、萌です」

私も自分の名前を言った。

外国人の血が混ざっていると言うこともあってか、慶太郎くんは彫りの深い顔立ちをしていた。

瞳も黒ではなく、ブラウングレーだった。
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