Always
私は、今まで生きてきた人生の中で友達が1人もできたことがない。

中学へ進学しても、高校へ進学しても、大学へ進学しても、いつも1人ぼっちだった。

学生時代だって1人だったのに、社会へ出て就職しても1人ぼっちになるだけ。

それが就職ではなく、院に進むことを選んだ理由だ。

「芹沢さん?」

答えない私に、先生が不思議そうに聞いてくる。

話変えなきゃ。

そう思ってとっさに変えた話題が、
「私、わからなんです」

ほとんど、お酒の勢いに任せてだった。

「あんなのが、何でいいのかわからないんです…」
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