Always

Side.M*First Friend*

「これ、モエチャンに似合います!」

ドレスを私の躰に当てて無邪気にはしゃぐエリーさんに、私は首を縦に振ってどうにか笑顔を作ることしかできなかった。

先生からクリスマスパーティーに招待された翌日。

私はタッパーを返しに、1ヶ月ぶりに実家に訪れた。

訪れた時間は夕飯時――そもそも、タイミングが悪かった。

「モエチャン、せっかくだから夕飯食べてってください!」

エリーさんはタッパーの入った紙袋を受け取った後、私を家の中にあげてリビングに連れて行った。

テーブルのうえに並べられていた夕飯に、私は自分のタイミングの悪さを恨んだ。

夕飯が用意される2、3時間前。

もう少し言うなら昼辺りか、朝早くにタッパーを返しに…いや、今日じゃなくて明日、はたまた1週間前後くらいにすればよかったと後悔した。

仕方ない、夕飯食べたらすぐに帰ろう。

そんなことを思いながら、箸で大根をつまんで口に入れた時だった。
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