Always

Side.F*In Starry room*

『葉月出版社』の社長で、12歳年上の英吾兄さん。

同じく『葉月出版社』の専務で、5歳年上の慎吾兄さん。

2人の兄に連行されるように、僕は両親の元へ向かわされた。

「お父さん、お母さん、風吾を連れてきました」

英吾兄さんはそれまでつかんでいた僕の腕を離すと、両親の前に僕を立たせた。

「おう、風吾。

やっぱり、お前も参加してたか」

『葉月出版社』の会長の父親は嬉しそうに笑った後、僕の肩をたたいた。

「お久しぶりね、風吾。

最近連絡がないから心配していたのよ?

元気にしてた?」

母親も嬉しそうに笑った。

家族5人、久しぶりに過ごす水入らずの時間。

僕は肩身の狭い思いをしながら、両親に笑ってうなずいた。
< 95 / 303 >

この作品をシェア

pagetop