Always
そう言えば、恵の隣にいるはずの真麻がいない。

「ああ、そうなんだ。

じゃあ、僕探しに行ってくるよ」

「おう、頼んだぞ」

恵が手をあげて答えたのを確認すると、僕は早足で彼らの前を去った。

…ふう、助かった。

彼が現れてくれなかったら、僕はパーティーが終わるまでずっと肩身の狭い思いをしていただろう。

それよりも、真麻を探しに行かないとな。

それから…芹沢さんはどうしているのだろう?

知り合いがいないこの大勢の場所で1人にされて、彼女が不安がらない訳がない。

そう思いながら人混みの間を縫うように2人を探していたら、
「あっ」

料理を片手に、楽しそうに話をしている彼女たちの姿を見つけた。
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