ハリネズミの恋
自分でも何でこんなことをしたのかよくわからなかった。

何故だかよくわからないけど…針井を守らなきゃと思った。

2駅までの辛抱だけど。

しかし…小さいな、針井のヤツ。

俺も男の中では小さい方な訳だけど、針井はさらに小さい。

新学期の時も思ったけど、本当に頭1個分小さいじゃねーか。

そんなことを思っていたら、フワリとあのお菓子のような甘い香り。

本当に…何なんだろ、この香り。

嫌いじゃない…むしろ、この香りが好きだって思ってる俺がいる。

そんなことを思っていたら、
「次はー、K駅。

次はー、K駅」

電車のアナウンスで降りる駅だと言うことに気づいた。
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