ハリネズミの恋
…チッキショー。

あの日以来、俺は太にずーっといじられ、冷やかされている。

にらんでいる俺に、
「はい、これね」

太は机のうえに何かを置いた。

またポッキーかよと思って視線を向けると、
「…マシュマロ?」

箱ではなく、袋の中に入ったマシュマロだった。

何でマシュマロなんだ?

太に視線を向けると、
「いやあ、たまには違うものが食べたいなって思ってな」

マシュマロの袋を開けると、そこから1つ出して口に入れた。

「だからマシュマロなのか?」

「嫌ならやらんぞ?」

「はい、すみませんすみません」

俺は謝ると、袋からマシュマロを取り出した。
< 144 / 297 >

この作品をシェア

pagetop