ハリネズミの恋
その後の練習は…冷やかされて、イジられて、もう散々だった以外他がなかった。

「いやあ、センターはつらいですねえ」

「青春っていいものですねえ」

「やかましい!

黙って踊らんかい!」

踊りながら言い返す俺に部員らは大笑いである。

このヤロー、他人事だと思いやがってー!


冷やかし散々、イジられ散々の部活が終わった。

「お疲れちゃーん!」

「今度はあの子の話をいっぱい聞かせてねー!」

トントントンと部員たちから肩をたたかれながら、俺は部室を後にした。

「あー…」

下駄箱に向かいながら、俺はため息。
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