ハリネズミの恋
「ハイ、チャイナ!」

「意味わかんねーよ」

そうツッコミを入れた俺に太はやれやれと言うように息を吐いた後、コーラをすすった。

ストローから口を離すと、
「まさか、七緒がここまでバカだったとは思っても見なかったよ」

太は呆れたと言うように言った。

「はあっ?」

俺は訳がわからなかった。

「何でバカ呼ばわりされなきゃならねーんだよ」

そう返した俺に、
「歌とダンスバカって言う意味」

太はビシッと俺の前に人差し指を突きつけた。

「吐かせる以前に認めることが先決だったらしいな、うん」

太はうんうんとうなずいた後、コーラをすすった。
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