ハリネズミの恋
認めるって何をだよ。

そう思った時、
「お待たせしましたー」

店員が料理を運んできた。

俺の前にはチーズハンバーグのセット、太の前には海鮮ドリア、その間にフライドポテトが置かれた。

「ごゆっくりどうぞー」

店員は伝票をテーブルのうえに置くと、その場から去って行った。

太はフライドポテトをつまんで口にくわえると、
「針井を意識しているんだろ?」

スプーンを海鮮ドリアに入れると、そう言った。

「なっ…!?」

何言ってんだ、こいつ。

ナイフでハンバーグを切ろうとした手を止めて、太を見つめた。
< 166 / 297 >

この作品をシェア

pagetop